大豆は畑の筋肉

ヴァイスシュヴァルツの中でも、特にバンドリに関連するカード・デッキ等を紹介するブログ

【WS】バンドリーグ対応”煌めくステージへ”特化型Pastel*Palettes

 はじめに

 最近友人がRoseliaのデッキを組んでWSに復帰したことを受けて、いろんなデッキの形や自分の使ってるカードを紹介していけたらいいなと思って、ブログをはじめてみました。これからWSを始める人にも、ルールブックさえ手元にあればある程度理解できるよう頑張ります。

 

 第一稿からデッキ紹介ってどうなのだろうと思いつつ、長々と自分のこと書いても仕方ないので本題に入っていこうと思います。

 

 

 

1.デッキ概要(コンセプト)

 バンドリのデッキには、それぞれのバンドで特徴がありますが、当記事で紹介するPastel*Palettes(以下パスパレ)は、自身の盤面に4色を揃えることを条件として、様々な効果を発揮します。(詳細については後述)

 

 今回紹介する”煌めくステージへ”特化型パスパレは、4色ギミックを搭載しつつ、レベル1の時点でレベル3キャラを複数展開し、一気に制圧、ゲームエンドまで持ち込むことを主目的としています。

 さて、そのコンボの主軸となるカードですが、以下の4種類が挙げられます。

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"煌めくステージへ"及びCX対応の丸山彩、白鷺千聖、若宮イヴ


 ・手早くレベル1となり、盤面にパスパレキャラを4体並べることで彩を早出し

 ・CXコンボでデッキトップからレベル3キャラを踏み倒す

 この流れを盤石にするためのサポートとして千聖、デッキトップから登場するキャラの筆頭候補としてイヴを挙げました。どちらも彩と同名のCXコンボを持っています。

 詳細は各カードの解説にて後述しますが、現時点では、千聖はデッキトップ操作、イヴは後から出てきてサーチを行うということだけ覚えていてもらえれば十分です。

 

 

 

2.このデッキを紹介するきっかけ

 一番の理由は、運の要素が大きかったとはいえ、バンドリーグのショップ大会で優勝できたことで自信がついたためです。

 また、使用感として非常に扱いやすく、4色は難しいという先入観のある人たちに、このデッキの楽しさを知ってほしいという部分もあります。

 

 

 

3.強み

 このデッキの主な強みは以下の二点です。

 

 まず、このデッキ最大の強みとして、前述したレベル1時点での高レベルキャラの踏み倒しが挙げられます。

 高レベルキャラを序盤のレベル1に複数展開できるという点は、現在のパワーカードメタの主流である、コスト・レベル相打ちによる舞台からの撤退を困難なものとします。また、高レベルであることから素のパワーが高く、レベル1帯においてはカウンターなどを使わなければ相打ちすら困難である場合が多くあります。

 また、パスパレのレベル3キャラは全体パワー強化、CXコンボで再攻撃、相手リバース時1点バーン等の十分に優秀といえる効果を持つキャラがいます。

 

 また、1項にて軽く触れた、パスパレの特徴である盤面4色維持による効果の発動についてもこのデッキの強みであるといえます。

 たとえば、先ほどピックアップした「”煌めくステージへ”白鷺千聖」は盤面に4色そろっていれば、自身を除く自キャラ全体にパワー+1000します。これにより、盤面にそろえた高レベルカードをより一層退場されづらくなります。

 後述するパスパレ屈指のパワーカード「”モデル・モード”若宮イヴ」は自身の盤面に存在する色+1枚のカードをめくり、CXの数だけデッキから「音楽」カードをサーチする集中効果を持ちます。つまり、最大5枚のカードを一度に控室に送る高速圧縮を可能としています。

 

 

 

4.弱み

 反対に、弱みとしては以下の二点があげられます。

 

 まず、最も多く発生するであろう4色構築による色事故です。

 これまで何度も出てきている単語ですが、WSにおける重要な要素の一つとして、”色”の概念があります。その他一部のカードゲームでも存在している、”マナ”の概念に近いものです。

 WSにおいてはこの色の概念は非常に重要で、大前提として、レベル1以上のカードやクライマックスカードのプレイには同色のカードがレベルまたはクロック置き場に存在する必要があります。(カウンター等一部例外を除く)

 このルールの存在により、多色のデッキは各色について搭載枚数をよく吟味する必要が出てきます。レベル1どころか、レベル0時点からでも可能な限り複数色のカードを並べたいパスパレにおいては、非常に悩ましい部分です。

 レベル1になっても、肝心のCXコンボができなければコンセプトが崩壊してしまいます。そういった点から、色を最大限に活用するデッキにおいて最大の弱みとなります。

 

 次点で多いのは、高レベルカードの多数採用による手札事故です。

 手札にどんなに強いカードがそろっていようと、プレイできないのであれば意味がありません。極端な話をすれば、「試合開始時の手札交換で手札がすべてレベル3だったため5枚引き直したが、引き直したカードもすべてレベル3だった」ということもあり得るわけです。

 これは基本的にどんなデッキでも起こりうる可能性は0ではありませんが、本デッキでは自身の能力で早出し可能でないレベル3を大量に投入するため、こういった手札事故が起きる確率はほかのデッキに比べて高くなっています。

 

 

 

5.デッキ内容

 さて、ここまで長々と特徴についてお話してきましたが、構築内容としては、以下のようになります。文字色はそのままカードの持つ色を示しています。黄色に関しては全部見づらかったのです……すみません。

 

レベル0

”直伝ポーズっ☆”丸山彩 ×4

”ホワイトフェアリー”若宮イヴ ×4

”モデル・モード”若宮イヴ ×4

”短冊の行方”氷川日菜 ×4

 

レベル1

”煌めくステージへ”白鷺千聖 ×4

”煌めくステージへ”大和麻弥 ×4

 

レベル2

”煌めくステージへ”丸山彩 ×4

”ステージ”氷川日菜 ×1

 

レベル3

”本当の私を伝えられたら”白鷺千聖 ×3

”必殺アイドルポーズ”丸山彩 ×2

”未知数の存在”氷川日菜 ×4

”煌めくステージへ”若宮イヴ ×4

 

CX

憧れの先 ×4

煌めくステージへ ×4

 

 

 基本的にはほぼすべてのカードを4枚ずつ搭載し、場面ごとの対応力よりも自身のやりたいことを最優先で成し遂げるような構築としています。

 以下より、デッキ内容で示した順番で各カードの詳細について示します。

 

 

 

6.カード詳細

レベル0

”直伝ポーズっ☆”丸山彩

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色:赤 

レアリティ:R

レベル/コスト:0/0 

パワー:2500

特徴:音楽・Pastel*Palettes

 【自】 相手のアタックフェイズの始めに、あなたは自分の山札の上から1枚を、控え室に置いてよい。そのカードが《音楽》のキャラなら、あなたはこのカードを前列のキャラのいない枠に動かしてよい。

 

 レベル0での赤の枠です。先発としての性能が高く、相手のアタックフェイズ始めに前列の空いた枠に逃げる効果を持ちます。

 先攻で一人だけ場に出すことで、返しのターンで相手が3人並べてきたところをパワーで勝てる相手の前に立つことができます。移動効果の発動タイミングが、クライマックスフェイズではなくアタックフェイズであることが特に重要で、相手にパワー負けしているかどうか、確実にわかる状態で効果の発動を宣言できます。

 色の多さが勝負を左右することも多いパスパレデッキにおいては、パワー負けして退場せず、色を維持するためにもこの効果は重要なものとなります。

 

 

”ホワイトフェアリー”若宮イヴ

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色:青

レアリティ:U

レベル/コスト:0/0 

パワー:2500

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【自】[手札を1枚クロック置場に置く] このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、あなたは自分の山札を見て《Pastel*Palettes》のキャラを1枚まで選んで相手に見せ、手札に加え、その山札をシャッフルする。

 

 このデッキでは多く採用している青のカードの中でも、特に重要である一枚です。

登場時、手札一枚をクロックに置くことでデッキからパスパレキャラをサーチできます。正直何を言ってるのかわからない強さです。

 

 手札をクロックに置くコストは、ダメージを受けているので、一見するとデメリットのようにも見えます。しかし、その対価であるデッキ内からのパスパレキャラサーチという効果は破格のものです。初手での展開、中盤でのコンボパーツサーチ、終盤でのフィニッシャーサーチと使えない場面が一切ありません。

 

 また、「手札1枚をクロックに置く」というコストは、パスパレデッキにおいてはすさまじく優秀な効果でもあります。というのは、手札に使いたいキャラがあるがレベル・クロックに色がないという状況の時、このコストで使いたいキャラをクロックとすることで、デッキから同名キャラをサーチし、色を生み出しつつ展開を行うということが可能であるためです。

 

 そして、単純に優秀な効果であるサーチ効果は、本デッキにおいてはデッキ内のレベル3割合を上昇させるという側面も含んでいます。必要なカードを手札に加えつつ、本デッキの主軸であるCXコンボを成功させやすくするという点も、採用理由として非常に大きな部分です。

 

 

”モデル・モード”若宮イヴ

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色:黄

レアリティ:RR

レベル/コスト:0/0 

パワー:2000

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【自】【CXコンボ】 あなたのクライマックス置場に「武士は相身互い」が置かれた時、あなたは他の自分のキャラを1枚選び、そのターン中、次の能力を与える。『【自】 このカードのバトル相手が【リバース】した時、あなたは自分の山札を上から4枚まで見て、《音楽》のキャラを1枚まで選んで相手に見せ、手札に加え、残りのカードを控え室に置く。』
【起】 集中 [(1) あなたのキャラを2枚【レスト】する] あなたは自分の山札の上からX枚をめくり、控え室に置く。それらのカードのクライマックス1枚につき、あなたは自分の山札を見て《音楽》のキャラを1枚まで選んで相手に見せ、手札に加え、その山札をシャッフルする。Xはあなたの舞台のキャラの持つ色の合計+1に等しい。

 

 おそらくバンドリ関連カードの中でもとくに有名なカードの一枚です。

 本デッキ唯一の黄色要素でもあります。なぜこのカード以外の黄色がないのかといえば、このカードを常に盤面に維持し続けることで、大きなアドバンテージを得ることが可能であり、また、これ以外の黄色のカードを維持し続ける必要がないためです。(パスパレには黄色のレベル3が存在しないという点も大きな理由の一つではあります。)

 

 効果は非常に長い文章が書いてありますが、本デッキにおいて必要な部分は二つ目の「集中」効果です。第3項「強み」で触れた部分の詳細を記します。

 1ストック消費、2キャラをレストすることで、自身の舞台上に存在する色+1枚のカードを控室に落とす集中効果を持ちます。基本的にWSにおいて、集中効果はデッキの上から4枚を控室に落とすものとなっています。たかが1枚と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、されど1枚です。(次段落は長々とした説明なので読む必要はなしです)

 手札交換やドローにより、勝負開始時点ですでにデッキの残り枚数は40枚程度となっていることが多いはずです。そこからストックを得るために1ターン消費しているわけですから、さらに5~10枚程度のカードが消化されています。その残りデッキ枚数30枚前後という状況で、通常の集中はデッキの1/8程度を見るわけですが、イヴの色集中は1/6程度を見ることができるわけです。均等に混ざったデッキと仮定すれば、クライマックスの割合はもともと1/7以下ですから、より効果の発動に期待が持てることになります。これは、ターンが進み、様々な場所にクライマックスが移動している時ほど顕著に差が表れます。そういった点から、この集中は特に強力な効果であるといえます。

 

 また、色が黄色であるという点も、パスパレデッキを構築するうえで外してはいけない必須要素です。というのも、黄色のパスパレキャラは本記事掲載時点では4種類しか存在せず、そのすべてがレベル0であるためです。

 他の黄色キャラは1枚を除いてアタッカーの役割しか持っておらず、残り1枚である「”双子の苦悩”氷川日菜」は、絆効果に対応している「”双子の苦悩”氷川紗夜」がいなければ効果を発揮できません。

 よって、必然的に盤面に維持できる黄色のカードというのがこのカードのみとなるのです。実際のところ、他の黄色キャラが出たとしても、色集中という独自の能力を持ち、対応するCXコンボも優秀であるこのカードが抜けることはほぼないと思われます。

 

 

”短冊の行方”氷川日菜

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色:緑

レアリティ:TD

レベル/コスト:0/0 

パワー:2000

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【自】 このカードがアタックした時、あなたは自分のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+500。
【自】 このカードが舞台から控え室に置かれた時、あなたは自分の山札の上から3枚までを、公開してよい。1枚以上公開したなら、あなたはそれらのカードの《Pastel*Palettes》のキャラを1枚まで選び、手札に加え、残りのカードを控え室に置き、自分の手札を1枚選び、控え室に置く。

 

 自身の効果で攻撃時2500になれるアタッカーです。別のキャラに付与できる点も優秀で、序盤のわずかに足りないパワーを後押ししてくれる1枚です。

 第2効果の、退場時に山札の上から3枚を公開して手札交換を行える効果も非常に便利で、こちらの効果はノーコストであるために、手札0枚を除いてどんな状況でも発動できる点が優秀です。

 最序盤の緑枠であると同時に、レベル1から大きな動きを起こすうえで必要なカードを少しでも多く集めるカードです。

 

 

レベル1

”煌めくステージへ”白鷺千聖

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色:青

レアリティ:NR(エクストラブースター収録のため、最低レアリティを表記)

レベル/コスト:1/0 

パワー:3000

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【永】 あなたの舞台のキャラの持つ色の合計が4色以上なら、他のあなたのキャラすべてに、パワーを+1000。
【自】【CXコンボ】[(1) 手札を1枚控え室に置く] あなたのクライマックス置場に「煌めくステージへ」が置かれた時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、あなたは自分の山札を上から4枚まで見て、カードを1枚選び、手札に加え、残りのカードを山札の上に好きな順番で置く。

 

 本デッキの根幹を担う一枚です。

 舞台上に4色以上存在することで、自身以外にパワー+1000というレベル1コスト0のキャラとしては破格の応援効果を持ちます。

 この応援効果は本デッキでも重要なもので、後述する「”煌めくステージへ”丸山彩」のCXコンボで踏み倒したキャラたちの、カウンターや次の相手ターンでのパワー強化によるパワー負けを防ぐことができます。また、同じく後述する「”煌めくステージへ”若宮イヴ」の2つの自動効果とも相性がよく、本デッキにおける必須カードの1枚です。

 

 2つ目の効果であるCXコンボについては、前述していますが「”煌めくステージへ”丸山彩」と同じCXカードに対応しており、ストックと手札1枚を消費することで、デッキの上4枚からカード1枚を手札に加えつつ、残りは自由にデッキ上に戻すことができます。

 この効果が「”煌めくステージへ”丸山彩」の効果と非常にかみ合っており、同時に発動するCXコンボのうち、こちらを先に処理することでデッキトップの操作を行うことができます。次に彩のCXコンボを処理することで、狙ったキャラを場に出すという流れを作ることができます。

 また、コストとして手札を1枚消費した後に、1枚補充できるという点も優秀で、次に行う彩のCXコンボのコストとなる手札を取り返すことができます。

 

 

”煌めくステージへ”大和麻弥

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色:緑

レアリティ:NR(エクストラブースター収録のため、最低レアリティを表記)

レベル/コスト:1/0 

パワー:4500

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【自】 このカードが手札から舞台に置かれた時、そのターン中、このカードのパワーを+X。Xはあなたの《音楽》のキャラの枚数×500に等しい。
【自】 このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたは自分のクロックの下から1枚と控え室の《Pastel*Palettes》のキャラを1枚選び、入れ替えてよい。

 

 登場時に、最大7000となる自己強化と、クロック置き場の色をいじる効果を持ちます。前者についてはレベル1帯として十分なパワーを持てるという点のみしかメリットはありませんが、本デッキにおいては後者の効果を重要視しています。

 後者の、登場時にクロックをいじる効果は、自身が登場するうえで必要となる緑色を、別の色へと置き換えることができるということを意味しています。それの何が強いの?というと、まず、何かの不運が重なってレベル0時点でのクロックに青のカードがなかったと仮定します。となれば、青はレベル置き場には置けないわけですから、別の色をレベルから生み出すしかありません。この時に緑を置くことで、麻弥を確実に登場できるような状態にします。クロックにも青が置けず、別の色を置いた状況で麻弥が登場することで、クロックの色を控室の青に変更できます。そうすれば、CXコンボをいつでも発動できる色がそろうことになります。

 上述した点より、本デッキでは麻弥を採用しています。

 

 

レベル2

”煌めくステージへ”丸山彩

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色:赤

レアリティ:NR(エクストラブースター収録のため、最低レアリティを表記)

レベル/コスト:2/1

パワー:6500

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【永】 このカードは、色条件を満たさずに手札からプレイできる。
【永】 あなたの《Pastel*Palettes》のキャラが4枚以上なら、あなたの手札のこのカードのレベルを-1。
【自】【CXコンボ】[手札を1枚控え室に置く] あなたのクライマックス置場に「煌めくステージへ」が置かれた時、前列にこのカードがいるなら、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、あなたは自分の山札の上から1枚を公開する。そのカードが《Pastel*Palettes》のキャラなら舞台の好きな枠に置き、そのターン中、そのキャラのパワーを+3000。(そうでないなら元に戻す)

 

 本デッキの要となるカード。単体で完結する強さではありませんが、その能力の完成度は圧倒的。最大の魅力はCXコンボですが、上から順に説明します。

 1つ目に、色条件を無視して登場できる効果。読んで字のごとく色条件を無視できます。あまりにもさらっと書かれているので、さして重要でないと思ってしまいそうですが、非常に重要です。WSにおける色の兼ね合いの重要性は長々と前述しましたが、この効果を持つことで、このカードはクロックやレベル置き場に赤のカードがあろうとなかろうと、手札から場に出せるということです。

 つまり、端的に言ってしまえば、本デッキの根幹となるCXコンボは青さえ色が使えれば成立するということになります。

 

 2つ目の能力は、舞台上にパスパレキャラが4人存在すれば、レベル1カードとして扱い、登場できるという効果です。早出しキャラに共通のテキストですが、「手札のこのカードのレベル」を下げる効果なので、登場後はもともとのレベルとして扱います。レベル1帯の相打ち効果に引っかからない点が優秀です。

 

 最後にCXコンボ。CXを置いた際、手札1枚を消費してデッキトップを公開し、それがパスパレキャラならば舞台の好きな枠に置いてそのターンのみパワーを+3000します。レベルの制限、コストの制限、キャラ名の制限が一切ありません。バンドリーグ仕様である本デッキにおいては、すべてのキャラを踏み倒すことができます。コストも手札1枚と非常に軽く、仮にレベル3がめくれなくても、ストック1枚をブーストし、ダメージを与えるために場に出すことも十分にありえます。

 この踏み倒し効果とパワーパンプ効果が、後述する「”煌めくステージへ”若宮イヴ」とあまりにも相性が良すぎるため、可能であれば、はじめに踏み倒すキャラは「”煌めくステージへ”若宮イヴ」としたいところです。

 

 

”ステージ”氷川日菜

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色:青

レアリティ:U

レベル/コスト:2/1

パワー:7000

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【自】 このカードがアタックした時、このカードの正面のキャラのレベルが3以上なら、そのターン中、このカードのパワーを+6000。
【自】 アンコール [手札の《Pastel*Palettes》のキャラを1枚控え室に置く] (このカードが舞台から控え室に置かれた時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、このカードがいた枠に【レスト】して置く)

 

 攻撃時、攻撃対象がレベル3以上なら13000となる自己強化と、手札のパスパレキャラ1枚を控室に送るアンコールを持ちます。

 レベル3早出しのギミックを持つカードの多い現在のカードプールにおいて、早出しメタを搭載することは、一定の安心感を得られるとともに、相手の戦術崩壊を狙うことのできる一手でもあります。

 

 アンコール効果については、基本的に返しで再び早出しされる、または相手がすでにレベル3などの状況で退場する際以外に使うことは少ないと思われます。手札補充能力が低めであるパスパレデッキの中でも、手札の消費が特に激しい本デッキにおいては使いどころの難しいアンコール効果でもあります。

 

 

レベル3

 ”本当の私を伝えられたら”白鷺千聖

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色:赤

レアリティ:TD

レベル/コスト:3/2

パワー:10000

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【永】 前列にこのカードがいるなら、あなたの《音楽》のキャラすべてに、パワーを+1500。
【自】[(1) 手札を1枚控え室に置く] このカードのバトル相手が【リバース】した時、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、相手に1ダメージを与える。(ダメージキャンセルは発生する)

 

 本デッキのフィニッシャー。前列に存在するだけで、自身を含めて全体にパワー+1500を常時かけ続ける永続効果を持ちます。早期展開からパワー負けしない布陣を作るうえで重要なカードであり、特に「”煌めくステージへ”白鷺千聖」の効果で「”煌めくステージへ”若宮イヴ」をデッキトップに持ってこれなかった際には、デッキトップに戻すカードの最有力候補となります。

 

 2つ目の効果は相手リバース時にストック、手札を1枚ずつ消費して相手に1点を与える効果。WSにおける最後の1点は、相手がデッキ内のクライマックス比率を上げていることもあって、通常の攻撃では達成することが難しい部分でもあります。その状況でも、コストこそ必要ですが、パワーで勝ちさえすれば強引に1点を持っていけるこの効果は優秀といえます。

 

 

”必殺アイドルポーズ”丸山彩

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色:赤

レアリティ:RR

レベル/コスト:3/2

パワー:10000

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【自】 このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたは自分の山札を上から3枚まで見て、カードを1枚まで選び、手札に加え、残りのカードを控え室に置く。
【自】【CXコンボ】[(2) 手札を2枚控え室に置く] この能力は1ターンにつき1回まで発動する。このカードがアタックした時、クライマックス置場に「憧れの先」があり、他のあなたの、黄のキャラと緑のキャラがいるなら、あなたはコストを払ってよい。そうしたら、あなたは他の自分の青のキャラを1枚選び、【スタンド】する。

 

 本デッキ第二のフィニッシャー。

 1つ目の効果は、登場時にデッキトップ3枚から好きなカードを手札に加え、残りを控室に送るというもの。自身の持つCXコンボに必要なCXを手札に加えられる優秀な効果であると同時に、最終局面での展開も可能とします。

 

 CXコンボはストックと手札2枚ずつを代償とする豪快なもので、自身の舞台に4色そろっていれば、攻撃時に青のキャラをスタンドするという再攻撃を可能とする効果です。

 4色を舞台上に維持することで強みを発揮するパスパレらしいこの効果には、1ターンに1度の制限がついていますが、同名の彩をもう1人舞台に出すことで、それぞれ別の効果として処理することができ、コストさえ払えれば、青のアタッカーを1ターンに2度スタンドさせることができます。

 

 このカード単体では早出しすることによる恩恵が少ないため、少なめの採用となっています。CXコンボも対応しているCXが異なり、踏み倒して登場したからといって何かできるわけでもありませんからね。

 ただし、非常に限定的な状況ではありますが、互いにレベル1の状況で、手札に「憧れの先」があり、「”煌めくステージへ”丸山彩」の効果を同時に複数発動したうえで、千聖でトップ操作を行う際にこの彩と後述する「”未知数の存在”氷川日菜」が見えていた場合には、積極的に踏み倒すことを推奨します。

 というのは、レベル1帯でパワー10000を超える相手を退場させることは難しいのですが、返しで退場しなければ、次のターンで「憧れの先」CXコンボを使い、強引に試合を終盤までもっていくことができるためです。相手も序盤であまりデッキ内のクライマックス割合の操作もできていないと考えられるので、「憧れの先」の効果でソウルが増加した状態で4回攻撃を出せれば、1ターン中に10点以上のダメージを相手に与えることができる可能性があります。

 

 

”未知数の存在”氷川日菜

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色:青

レアリティ:R

レベル/コスト:3/2

パワー:9500

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【永】 あなたの舞台のキャラの持つ色の合計が4色以上なら、このカードのパワーを+1500。
【自】 このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたは自分のクロックの上から1枚を、控え室に置いてよい。
【自】 このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたの舞台のキャラの持つ色の合計が4色以上なら、あなたは自分の控え室の《音楽》のキャラを1枚選び、ストック置場に置いてよい。

 

 パスパレが4色維持をコンセプトとていることを象徴するキャラです。

 永続効果および登場時効果の片方に関して、舞台に4色揃えることを要求されます。

 

 永続効果は、4色を維持する限りパワー11000となる効果。後方に「”煌めくステージへ”白鷺千聖」がいるなら12000、さらに前列に「”本当の私を伝えられたら”白鷺千聖」がいれば常時13500と高パワーを維持することができるキャラです。

 パワー12000となった時点で相手が序盤のうちの除去は容易ではないので、安定してアタックし続けることができます。

 

 2つ目の効果は回復、クロックリカバリーと呼ばれるクロックのカードを減らす効果です。この効果の発動タイミングは手札からプレイされたときに限定されているため、踏み倒しても発動することはありません。しかし、このキャラのこの効果は、もう1つの自動効果と合わせて同キャラの連続展開を行う際に非常に優秀なものとなります。

 

 最後の効果は、登場時に4色そろっていれば控室の「音楽」キャラをストックに置くもの。つまり、実質的にコスト1で出すことのできるキャラであることを示しています。これを利用して複数展開を行うことで、ストック内部に残ったCXの処理や、前述したクロックリカバリーを複数行うことができます。

 

 採用枚数が4枚と多いのは、確実にレベル1の時点でレベル・クロックに青のカードを配置しておくためです。踏み倒し後の盤面を重視する場合には3枚に減らし、「”本当の私を伝えられたら”白鷺千聖」を増やして、より踏み倒した後の盤面の安定性を上げるのも手だと思います。

 

 

”煌めくステージへ”若宮イヴ

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色:緑

レアリティ:NR(エクストラブースター収録のため、最低レアリティを表記)

レベル/コスト:3/2

パワー:10000

特徴:音楽・Pastel*Palettes

【自】 相手のドローフェイズの始めに、前列にこのカードがいるなら、あなたは自分のキャラを1枚選び、そのターン中、パワーを+4000。
【自】【CXコンボ】 このカードのバトル相手が【リバース】した時、あなたのクライマックス置場に「煌めくステージへ」があるなら、あなたは自分の山札を見て《Pastel*Palettes》のキャラを2枚まで選んで相手に見せ、手札に加え、その山札をシャッフルする。

 

 踏み倒し最優先キャラ。相手ターン中に自キャラ1人にパワー+4000する強力な自動効果と、「煌めくステージへ」のCXコンボで、相手リバース時にデッキからパスパレキャラを2枚まで手札に加える効果を持ちます。

 確実に「”煌めくステージへ”丸山彩」から踏み倒すことを想定してデザインされたキャラで、その効果はどちらも踏み倒しで出てきた際に最大限に発揮されます。

 

 1つ目は相手のターン開始後のドロー前に、自キャラ1人にパワーを+4000する効果。自身に付与すれば14000と非常に高いパワーとなり、返しのターンでの除去を許さない他、「”煌めくステージへ”丸山彩」を対象とすることで10500までパワーを上げることができ、退場しづらくなることで次のターンでもさらにキャラを踏み倒していくことが可能です。

 

 2つ目はサーチ効果です。これまで紹介した「煌めくステージへ」名称のキャラとは効果の発動タイミングが大きく異なり、相手がリバースしたときとなっています。そう、相手がリバースしたときです。

 レベル1時点での踏み倒したターンであれば、おそらく相手キャラのパワーが10000を超えていることはそうそうないでしょう。つまり、状況としては踏み倒したターンにアタックするだけで、デッキからパスパレキャラ2枚をサーチできるのです。

 本デッキでは、この踏み倒したターンにサーチという動きを駆使して、盤面、手札、そしてデッキ内クライマックス数の点でアドバンテージを得ていくことが非常に重要となります。

 

 

 

クライマックス

憧れの先

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色:赤

レアリティ:CR

アイコン:カムバック(扉)

【永】 あなたのキャラすべてに、パワーを+1000し、ソウルを+1。
:このカードがトリガーした時、あなたは自分の控え室のキャラを1枚選び、手札に戻してよい)

 

 レベル3の「”必殺アイドルポーズ”丸山彩」のCXコンボに対応したクライマックス。

 カムバックアイコンを持っていることが最大の強みであり、手札消費の激しいこのデッキにおいて、手札維持の重要な部分を担っています。

 「”必殺アイドルポーズ”丸山彩」を採用しない場合には、「”モデル・モード”若宮イヴ」に対応した「武士は相見互い」に変更する可能性も十分にありますが、本デッキでは素早いゲームエンドと控室からのキャラ回収を重要視してこちらを採用しています。

 

 

煌めくステージへ

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色:青

レアリティ:NR(エクストラブースター収録のため、最低レアリティを表記)

アイコン:ゲート(門)、ソウル

 【永】 あなたのキャラすべてに、パワーを+1000し、ソウルを+1。
:このカードがトリガーした時、あなたは自分の控え室のクライマックスを1枚選び、手札に戻してよい)

 

 「煌めくステージへ」系列のキャラが持つCXコンボに対応

 ゲートアイコンの効果自体が非常に強力で、CXコンボがデッキエンジンでありながら戦術の根幹を担っている本デッキにおいては、クライマックスを回収できるという点で非常に優秀なカードとなります。

 リフレッシュまで余裕のある序盤では、なるべく手札に1枚持っておきたいカードでもあります。(本構築において、クライマックスはキャラと異なり、自発的なサーチ、回収手段が一切ないためです)

 

 

 

7.プレイング

 ここまで長々と書いていますが、もう少しだけお付き合いください。

 コンボについてはこれまでの各項でお話しした内容で、おおよその流れはつかめていると思いますので、簡単なまとめだけです。

 1:レベル1となるとき、レベルかクロックに必ず青を用意

 2:後列に「”煌めくステージへ”白鷺千聖」、前列に「”煌めくステージへ”丸山彩」を展開

 3:CXフェイズに「煌めくステージへ」を使い、CXコンボを発動

 4:千聖→彩の順に効果を処理し、確実に高レベルキャラを踏み倒し、盤面を制圧する

 

 このデッキのプレイングで最も大事なことは、試合開始時点から、常にコンボが発動できる手札を作ることを意識し続けることです。

 レベル1になった瞬間にゲームエンドの盤面を作ることを求められるため、手札をいかに整理していくかが重要となります。その助けとなるのが「”ホワイトフェアリー”若宮イヴ」「”短冊の行方”氷川日菜」となります。特にイヴは、クロックの色をも操作できる非常に優秀なカードです。この2枚を駆使して手札を操作し、レベル1となった瞬間に一気に畳みかけていきましょう。

 

 

おわりに

 ここまで非常に長い文章を書いてきましたが、これにて今回の記事を終了とさせていただきます。

 13000字もの文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。

 疑問点、悪い点、追加してほしい項目等々、何かあればコメントいただけると幸いです。

 

2019/1/18 改稿:各カードについてレアリティを表記

2019/1/20 訂正:「”ステージ”氷川日菜」のレアリティ表記ミスを訂正(TD→U)